特別養護老人ホーム花の苑では、ご利用者の食事提供で主食に米粒麦を混ぜたご飯を提供しています。
(米粒麦=大麦を半分に切り精製したもの)
その理由は、高齢者は日常生活での運動が困難なため慢性的な便秘となってしまいます。そのため刺激性下剤の使用により、排便を促すわけですがとても苦痛で便の形状も緩いのが特徴です。あらゆる研修等でも下剤を使用しない排泄ケアが提唱されておりますが、花の苑ではまだまだ刺激性下剤や浣腸、摘便等に頼っているのが現状です。
そこで、多職種の協働で刺激性下剤を使わない自然排便を取り戻そうというスローガンのもと、取り組みをスタートしました。
その取り組みの1つが、この米粒麦を混ぜたご飯の提供です。
割合は、米飯はお米7に対して米粒麦3。お粥はお米5に対して米粒麦5。
(米粒麦を混ぜた米飯)
(米粒麦を混ぜたお粥)
効果としては、
白米と比較して、食物繊維は19倍、カルシウムは3倍、カリウムは2倍。
- 便秘解消
- メタボ予防
- 糖尿病予防
- 免疫機能UP
- 血中コレステロールの低下
- 高血圧予防
玄米食の3倍の食物繊維を摂取することができるということです。
怪しいくらいイイことばかりです(笑)
導入前には、多職種で玄米食と米粒麦入り白米を食べ比べましたが圧倒的に食べやすいということで、無理なく、美味しく便通改善ができればということで導入しました。
また、平行して良質なオリゴ糖も導入しております。
現在、1ヶ月が経過しましたが、既に効果が出始めている方もおり、きれいな形の便が出るようになったとか、下剤の量が減ったり、浣腸や摘便を必要としなくなったなど効果は様々です。
当然ながら、食事の見直しのみでなく、介護スタッフによるトイレでの座位排泄や適切な水分補給、適度な運動など総合的な生活習慣の見直しにより継続的な取り組みにしていきたいと考えております。
ご利用者が気持ちよく排泄できるケアを目指して、動き出しました☆
また、経過について報告できればと思いますp(^_^)q✨
(編集員S)